前回の9話では矢虎が予備校で与えられた「イメージ課題」に苦戦する様子が描かれていた「ブルーピリオド」。
目の前のものをそのまま描くのではなく、自分なりの解釈を加えて絵を描くという難題に直面しました。
今回の第10話では矢虎がその困難を少し克服して、芸術家としての大きな一歩を踏み出します。
それでは10話のストーリーの内容を、ネタバレも含みつつ解説をしていきましょう!
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第3巻/10話「言いたいことも言えないこんな絵じゃ」 あらすじ(ネタバレあり)
佐伯先生からF100号の絵を描くことを勧められた矢虎は、その意味が分からず笑い飛ばします。
ただ矢虎の心を読んでいるように佐伯年生はこう続けるのです。
矢口さん
最近受験以外の絵描いてないでしょう?
矢虎は技術を身につけて「上手く」なりましたがそれは「良さ」ではない。
今矢虎が意識するべきなのは「作品づくり」であるということをズバリついてくるのです。
ただそれでも受験前と自分の実力不足を見据えて、この誘いを矢虎は断ります。
予備校で続いてだされた課題が「室内を取材して描きなさい」というもの。
久しぶりに来た「モチーフ課題」に意気揚々と取り組む矢虎ですが、色々な迷いの中描きこみ「筆が重く」感じます。
そんな中、描き途中の桑名の絵が目に飛び込んできます。
その絵こそ、矢虎がたまに感じる「飲み込まれる絵」だったのです。
そして「自分の絵にはそれがない」ことを痛感させられます。
今のこの状況から逃げ出したくなる気持ちを抑えつつも、矢虎はもう一度佐伯先生のもとを訪れF100号の絵に挑戦することに決めるのです。
佐伯先生は「芸術に失敗は存在しない」ということを教えてくれます。
そして、失敗を恐れずに矢虎が描いた最初の絵「青い渋谷」は「いい絵」であったことを伝えます。
失敗という概念は一度捨ててみて
そしたら今まで得た技術知識・・そしてこの絵が
あなたの味方をしてくれますよ
佐伯先生の言葉に、今まで悩んでいた矢虎は救われたような気がします。
そしてもう一度自分が絵で表現したかったこと、「縁」とはどういった形なのかなどを考えるのです。
そんな中元気のない様子の鮎川(ユカちゃん)と美術室であった矢虎。
ゴミ箱が必要ならいえよ
ユカちゃんの抱えている悩みを整理するのに自分を利用しろというわけですね。
この言葉を素直にうれしく思ったユカちゃんは、森先輩のいる武蔵野美術大学へ遊びに行こうと言い出します。
しかし国分寺駅についたユカちゃんは「散歩したかっただけだからここで待ってる」と言いますw
きっと色々な見えない悩みを抱えていたユカちゃんの方が、森先輩に会いずらかったんでしょうね。
1人で武蔵野美術大学へと入っていった矢虎は、アトリエで森先輩の新作を目の当たりにします。
それが大きな両手が合掌している仏像の絵。
そして以前森先輩に言われた言葉と思い出します。
私はね 祈りを込めて描いてるんだ
森先輩がモットーとしている「言いたいこと(祈り)」はそのままに「その表現方法を変えている」ということに気づいた矢虎は、この仏像の絵に感銘を受けるのです。
そしてその翌日F100号の絵画に筆をいれます。
自身の「縁」は糸みたいに繊細でもあれば、刃物みたいに自分が傷付くこともある
そして熱を持っていれば周囲の形も影響される
打たれるたびに強くなる
俺にとって金属みたいな形かもしれない
そう悟った矢虎は完成したその絵をみるなりこう感じるのです。
自分の絵に飲み込まれそうなソレを感じた気がした
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まとめ
10話では、遂に矢虎がF100号という巨大画を描きあげ、その出来栄えも初めて傑作と思えるものになりました。
この絵を見たほかの人はどういった反応をするのか、それも興味深いものがあります。
こうしてこの漫画を読んでいくと、「芸術というものにはその人の内面性や生き様が現われる」という言葉の意味に素直に納得!
波に乗りつつある矢虎ですが、対して友達の鮎川(ユカちゃん)の様子がどうもおかしい・・ですよね。
次回の展開は果たしてどうなるのでしょうか?
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