2020年マンガ大賞を受賞したアフタヌーンコミックスの「ブルーピリオド」を特集している本コーナー。
2巻第5話で高難易度ミッションである「親の説得」が叶った矢虎は夜間の予備校へと通うようになります。
そんなことで、今回の第6話以降は本格的に藝大合格のための絵の修行と、それをとりまく人間関係がディープに描かれていきます。
女装男子こと鮎川龍二(ユカちゃん)も然り、第6話は一体どうなるのでしょうか?
あらすじを追っていきながらその内容を噛み砕いて解説していこうと思います!
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第2巻/6話「逆にピュアかッ」 あらすじ(ネタバレあり)
矢虎と一緒に夜間の予備校に通っているユカちゃん。
みなさんはご存知かもしれませんが、ユカちゃんは体は男、心は女のトランスジェンダーであるといえます。
そのため普段から女性の格好をしていますが、芯の部分はまだ男の子というわけなんです。
ただその綺麗な顔立ちと抜群のプロポーションから見た目は完全に女性。
通う予備校でも、初めて見る人はみんなユカちゃんのことは「女性」だと認識するわけです。
そんなユカちゃんは、予備校に通う色黒の男性に目をつけてデートに誘います。
場面が変わって矢虎は大葉先生と面談をすることに。
そこで言われたひとことが
今のままじゃ藝大はキツイね!
その理由としては、矢虎の絵は「ただ目の前のものを描いているだけ」というもの。
藝大の試験では「その人の目・個性・世界をどこよりも重視している」ということを伝えます。
「自分の好き」をちゃんと理解したうえで、それを「自分の絵」に反映させる「絵作り」の作業が必要ということです。
そのままのデッサンではなく、アート性に溢れた個性が必要になるということになりますかね。
そんな中「絵作り」の勉強に矢虎は美術館にいくことに。
しかも世田介と、これからの主要人物にもなってくる「橋田悠」という青年も一緒に。
「オサゲ=マジメ」という理論がどこから来るのかは分かりませんが、なんとも不思議な青年です。笑
一緒に美術館を巡るにあたり、橋田は矢虎にこういいます。
藝術って”食べれへん食べ物”やと思うねん
要はスキキライがあるのは当たりまえで、値段の高い料理が口に合うとは限らないということです。
それには納得の矢虎・・それにより「作品は正しく覚えなきゃ」とマジメに思っていた作品の見方が変わってきます。
そんな中一枚の絵画の前で矢虎の時間はフリーズします。
美術館に来る前に予備校の画集でみたエドガー・ドガの「ダンス教室」という絵がそこにあったのです。
美術は理解できなくて当たりまえ
高尚で 敷居の高い場所
じゃなくていいのかも
「よくわかんない」で止まっていた思考が
ちょっと動き出した
真面目な矢虎は美術というものを堅苦しく考えていたのでしょう。
もっと自由な発想で絵画と付き合うことが大切だと感じたようです。
そして美術館から出た矢虎は衝撃的なシーンを目撃します。
その目に映ったのは、ユカちゃんが先ほどデートに誘った男性に抱きしめられボロボロとないている姿でした。
話を聞けばユカちゃんは「自分が男であること」を話して、失恋をした様子。
矢虎はユカちゃんを気遣いながらも「お前くらい整った顔なら男の格好したほうがモテるだろ」と話しますが、ユカちゃんは
世間が良いっていうものに
ならなきゃいけないなら
おれは死ぬ
と答えます。
自分の心にウソ偽りなく生きることが自分たる存在の証ということでしょう。
そして最後にこういうのです。
俺の好きだけが
俺を守ってくれるんじゃないのかなあ・・!
ここにトランスジェンダーであるユカちゃんの抱える、大きな心の闇を見ることができるのです。
他と異質とされる自分を信じられるのは(守れるのは)自分自身だということ。
そんなユカちゃんの深い言葉を聞くなり、矢虎は自分自身の考えのそして人としての「レベルの低さ」を痛感するのです。
そんな中、世田介からは迎える夏期講習でコンクールがあることを告げられます。
以前森先輩が「下から5番目だったよ」と言っていたアレ。
様々な思いを胸に、矢虎の”絵作り”への挑戦は続きます!
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まとめ
今回は鮎川くん(ユカちゃん)の心に秘めた思いを暴露するという、衝撃的な会となりました。
これほどまでに自分の正直に生きられる人間というものも珍しいと思いますが、正直な分ユカちゃんはきっと傷を負うことも多いはず。
現代に生きる人間の心模様がこの話には集約されているようにも感じます。
さて次回は予備校の夏のコンクール、矢虎の実力やいかに!?
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