ほくろを病院で除去する方法として「切開」や「レーザー」などの手法があります。
保険が適用できるかどうかという違いのほかに、その後の傷跡がどうなるかということも気になりますよね。
「術後の傷跡の経過が心配・・なかなか赤みがひかなくて」なんて悩まれている方も実際に多いと思います。
今回は最先端の技術を駆使したレーザーによる手術を行った場合に、その後の術後の経過がどうなるかを焦点にお話をしてきましょう。
レーザーによる治療法とは
一般に「レーザー治療」といわれますが、ほくろの除去に用いるのは「炭酸(CO2)レーザー」というものです。
その名の通り“炭酸ガス”をもちいた治療法になります。
炭酸ガスは水に吸収されやすい性質をもっており、レーザーとして照射することでほくろやイボの細胞の中の水分と反応し、熱のエネルギーを生成します。
そのエネルギーにより瞬間的にその水分が気体へと変わり、その効果でほくろを取り除くことができるのです。
局部麻酔はしますが、術後の出血や痛みもほぼ出ないのがうれしいポイント。
更に実際におこる熱反応はごくごく短時間で、かつ限られた箇所のみですので、周囲の皮膚や傷跡への影響が最小限に抑えられます。
一度この方法で治療を行うと、同じ箇所に再びほくろが生成されることはほとんどありません。
また、施術にかかる時間は「ほくろ1つにつき、おおよそ1分」というから驚きの早さですよね!
レーザー治療の場合ですと保険の適用が効かない病院が多いのが現状ですが、それでも治療費は切開手術よりかなりも安いため、保険が適用された切開手術よりもレーザーの方が安く手術が受けられることも珍しくありません。
レーザー治療後に必要なケアとは
術後のケアとして続けることは、傷跡に軟膏を塗り、テープを貼りで紫外線を浴びないように気をつけること。
基本的にはこの2点だけになります。
また実際の手術の後には「かさぶた」がまず出来ますが、おおよそ2週間ほどでそれは剥がれます。
その後しばらく赤味が残りますが、その後時間の経過とともに徐々に消えていきます。
ただこの完全に赤味が消えるまでの期間にはかなり個人差があるようで、実際には半年~1年以上かかる方もいらっしゃいます。
それ程の時間がかかるため、まだ回復の中途段階で「傷跡が残ってしまったのでは・・」などと心配する声もよく耳にします。
完治するまでには、目安1年程度の期間を要することを覚えておきましょう!
レーザー治療による傷跡のその後
そもそもレーザーでの治療は本当に傷跡が残らないのでしょうか!?
今回の根本的な部分になりますが、私の見解からするとこれに対する答えは「No」ですね。
ほくろは一見すると皮膚の表面だけを覆っているもののようにみえますが、実はかなり根が深く「皮下組織」の部分まで達していることが多いのです。
皮下組織というのは、「表皮」の奥の「真皮層」のそのまた奥に存在する層のこと。
レーザーとはいえ手術のときには当然血管を傷つけることに繋がりますので、基本的に傷跡は必ず残るはずなのです。
ただその傷跡を極限まで小さなものに出来るかどうかは、そこはもうお医者さんの腕次第ということになるわけですね。
もちろん気にならない程度の傷跡にまでは治せるお医者さんはたくさんいます。
ちなみに、ただひとつ予備知識として覚えておいてほしいのが、レーザー治療では小さめのほくろだけに限って考えるということです。
サイズの大きなほくろをレーザーで除去しようとすると、水ぼうそうのような大きな傷跡が残る可能性があります。
そのため大きなものは切除縫合して線状の傷跡の方が目立ちにくいケースが多いとされているのです。
そうした部分は、術前のカウンセリングの時にお医者さんから説明があると思うので、しっかりと聞いておくようにしましょう。
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まとめ
今回は「レーザー治療」によるほくろの除去手術について記事にしてみましたが、いかがでしたでしょうか。
実際には「傷跡は全く残らない」ということはやはり難しく、「限りなく目立たないように治療する」というニュアンスで捕らえていたほうがよいと思います。
後は、実際に術後の赤みがひいて完治するまでには、半年~1年くらいの長い期間がかかるということですね。
そのことを知らないと「なかなか傷跡の赤みがひかなくて心配で・・」と傷跡の経過に悩んでしまうのも無理がありません。
あらかじめ「完治までは長い時間が必要」ということは覚えておくようにしましょう!
色々と書き連ねてきましたが、それでも「レーザー治療」はやはり魅力的な治療方法です。
具体的にお考えの方は、ご自身にあった病院やクリニックを探し出して、まずはカウンセリングを受けるようにしましょう。