住宅ローンを組まれている方に是非一度検討していただきたいのが『借り換え』です。
もちろんすべての方にメリットが出ると言うわけではないのですが、場合によっては数百万単位で支払が変わっていることもあります。
まずは現状を把握することから始めましょう。
目次
住宅ローンの借り換えとは?
住宅ローンを現在すでに組んでいる方は、「借り換え」を検討されたことがありましたか?
「え?借り換えって何?」
ていう方もいらっしゃるかもしれません。
住宅ローンの借り換えとは、ひと言で言えば「現在組んでいる銀行から、別の銀行に乗り換えること」です。
今の時代は超低金利時代といっても過言ではありません。
一昔前から住宅ローンを組んでおり、まだ高い金利のまま支払を続けている方は検討の余地が存分にあります。
もちろんその手続きには「手数料」がかかります。あらたに「保証料」だってかかります。登記の手続きをしてくれる司法書士への「登記費用」だってかかってきます。
「それなに費用がかかるのにメリットなんかでるわけないじゃん。面倒だからいいわ」
そう思う奥様も多いかもしれません。
もちろんみんながみんなメリットがでるわけではありません。
ただしメリットが出る方は、1,000万円近く支払額が変わったっていうケースもあります。
迷われた方は、まずは是非一度こちらを読み進めていってください。
借り換えでのメリット額はどう決まる?
ローンの支払額は「金利」「残年数」「残債」の3つで決まってきます。
例えば、「金利」が高い方はメリットが出やすいですし、「残年数」や「残債」がたんまり残っている方もメリットが出やすいと言えます。
「最初のうちは利息ばかり払っていて、元本がぜんぜん減らないわ」
と思われているかた、とっても多いと思います。
それもそのはず、一般的な返済方法である【元利金等返済】ですと最初のうちは利息の割合が非常に大きく、元本の減りが非常に鈍いです。ただし支払が進むにつれて利息の占める割合はどんどん減っていきます。
ちなみにここで【元利金等返済】とは支払額を一定にした返済方法のことをいいます。
それに対し【元金均等返済】は支払いの元金を一定にした返済方法になります。
【元金均等返済】のほうが最終的にトータルの支払金額は若干安くて済みますが、毎月の支払い金額にバラつきが出てしまい管理が難しいので、今の時代は【元利均等返済】で返済を進める方がほとんどです。
以上のことから住宅ローンの借り換えは時期が早ければ早いほどメリットが出やすいということになります。
あなたの借り換えによるメリット額を計算してみよう!
果たして自分のところで、借り換えによるメリットが出るのかどうか。
ザックリとですが、そのメリット額の算出方法をみなさんにお教えしましょう!
こちらで計算をすることができます。
ただし最終的にでた金額から、借り換えにかかる諸経費が50~70万程かかることが多いため、厳密にはその数字(大体)を差し引いた金額が、純粋なメリット額ということになります。
例えば、残債が2000万円、残年数が23年、金利が2.5%の人はどうでしょう。
2,000万円 × 23年 × (2.5 – 1) ÷200 = 345万円 !!
こちらの方が借り換えで得られるメリットは345万円といえる。様々な諸経費を差し引いたとしても、250万程の純粋なメリット額を手にることになるのです。
住宅ローンの借り換えシミュレーション
Aさんは現在住宅金融公庫でローンを組んでいます。金利は4.0%で残りの年数は18年。残債もまだ2000万残っています。さて、借り換えをしたらどのように支払は変わるでしょうか。
[借り換え前]
残債 | \20,000,000 |
残年数 | 18年 |
金利 | 4.0% |
総支払額 | \28,088,540 |
支払利息額 | \8,088,540 |
残り18年の支払で、まだこれから支払うべき利息が800万以上もあるようです。支払いにつぶされてしまいそうですよね。ところがこれが、借り換えをして「金利:1%」まで下がったとすると以下のシミュレーションとなります。
[借り換え後]
残債 | \20,000,000 |
残年数 | 18年 |
金利 | 1.0% |
総支払額 | \21,862,280 |
支払利息額 | \1,862,280 |
いまですよ。「えっ??」って目を疑いませんでした?
支払うべき利息が、同じく残り18年で186万ほどまで一気に減りましたね、実に、【\6,226,260】もの借り換えによるメリット額が出たといえます。
月々の支払に換算をしても毎月「\28,826」もの削減ということになるのです。
たった3%の金利差で、とっても大きい削減額が期待できるということがお分かりいただけましたでしょうか!?
住宅金融公庫で住宅ローンを組まれている方へ
上の例でも紹介しましたが、「住宅金融公庫」で住宅ローンを組まれている方は是非借り換えを一度検討してみてください。
一昔前の「住宅金融公庫」の商品として、「段階金利」と呼ばれるプランが一世を風靡しました。
このプラン、最初の10年間は金利が2.6%程なのですが、11年目以降は「4.0%」に金利が跳ね上がるというものなのです。
当時としては「10年後には収入もだいぶ上がっているだろう」という想定の中でこのプランにする方も多かったのですが、実際には不景気でそうもうまくいかず、11年目からいきなり支払が家計を圧迫して、支払が困難になってしまう方が出てきてしまう方もたくさん見受けられました。
またその他にも住宅金融公庫の場合、団体信用生命保険(支払い中に名義人が亡くなった際に、ローンが「0」になる保険)の加入は任意とされていました。
ただし加入する場合は、年に1回その金額を公庫に支払う(大体5~7万程)というシステムなのです。
いまは銀行でのローンには団体信用生命保険はセットでついています。費用も銀行の全額負担でね。
今の時代にしっかりと乗ったローンに、改めて組み替えることは非常に大事なことです。
今組んでいるローンが果たして満足できるものなのか、少しでも迷われた方は一度最寄の銀行に相談にいかれるとよいでしょう。
次回のお話
次回からは、具体的にローン審査でどこを見られるのか、解説していきます。
これから住宅ローンを組まれる予定の方、借り換えを考えている方、ご期待ください!